FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Galileo Galilei「ALARMS」(2013年)

 今回の感想文はGalileo Galileiの「ALARMS」です。
 気怠げな雰囲気と切ない感情が同居したようなこのアルバムは、最近邦楽ロックで流行っている感じのギターロックとは少し毛色の違った作品。キラキラしたサウンドを鳴らしながら、底の方では陰鬱な感情が揺らめいているような雰囲気が独特で印象的な楽曲が並んでいます。四つ打ち×高速BPMの曲で踊り疲れたら、休憩をかねてちょっと落ち着いたアルバムでも聴いてみませんか。

ALARMS.jpg


 ①ALARMS
 次第に高度を上げて浮遊していくようなインスト。「ALARMS」というタイトルから騒々しいサイレンのような音を想像していましたが、実際は物静かな音。

 ②ロンリーボーイ
 雰囲気としてはフォークソング寄り。軽快なアコギに合わせるように、リズム隊もしっかりと曲を支えながらも楽しそうな一曲。《教室の隅の席 友達はどこにもいない》と歌い出しからして孤独な少年の歌。

 ③パイロットガール
 乾いたギターの音にキラキラのシンセが重なって、雲を抜けて空を飛んでいるような気分を味わえるミドルチューン。ベースがかっこいい。段々加速していくかと思うと、そのまま彼方に飛び去っていったようなアウトロが《追いつけない君》を表しているようで良い。

 ④処女と黄金の旅
 「パイロットガール」のアウトロから、間髪入れずに鳴るドラムの連打が強く印象に残る。今作ではわりとBPMの速い方だが、サビで音を伸ばし歌詞の言葉数を減らすことで、イントロのドラムとは対照的にゆったりとした雰囲気を出しているように思う。そしてこの曲もベースが良い。かっけえ。

 ⑤Jonathan
 エフェクトのかかったボーカルが、メロディや歌詞と上手いことハマっている。「処女と黄金の旅」とは逆に言葉を詰め込んだようなサビの、中でも《いつか終わるから 斜に構えたって意味ない》という歌詞がなかなか好き。この曲でもベースがかっこいい、と書こうとしてた。リズム隊がすこぶる良いバンドだなと思わされます。

 ⑥潮の扉
 「Jonathan」のアウトロが、この「潮の扉」に自然と繋がるような感じになっていて良いですね。浅い海の底から、太陽や白い砂浜が輝いているのを見つめるかのようなサウンドが気持ちいい。生まれ変わって、とある島に辿り着いた人の歌。この曲と、この次の「サークルゲーム」の流れがアルバムのとても好きなパートです。

 ⑦サークルゲーム


 爽やかで眩しくありながら、切ないメロディが素晴らしい。花びらが散る様子が目に浮かびますが、散ってしまったことを悲しむのではなく、儚く美しく散った花びらのことをただ想っている歌のように思います。《変わる喜びや悲しみを ここで祈って歌にしてみたりする》という歌詞、とても素敵ですね。

 ⑧フラニーの沼で
 ミドルテンポの曲でありながら、気怠さが滲み出ている一曲。キメが少ないことがそう感じさせるのかもしれません。ちょっとのっぺりした印象。

 ⑨愛を
 イントロから、歪んだベースがかっこいい(またベースか)。掛け声が入っていたり、テンポは速いのに、この曲もどこかネガティブな印象を受けます。「愛」なんて大層な言葉を使っていますが、《しくじったっていいさ》と勢いで恋愛する少年の歌詞。

 ⑩死んだように
 どんどん沈んでいくような曲調で、「愛を」の二人のその後を描いたような歌。二人は「死んだように」ただ眠るだけ。

 ⑪Oh, Oh!
 《Oh Oh Oh》とシンガロングできそうなパートがありますが、このメロディがなんだかもの悲しげ。「フラニーの沼で」から、様々な曲調でありながら共通して憂鬱な感じがします。歌詞が切ないのですが、「愛を」「死んだように」と地続きだと考えるとこの結末もまあ仕方ないかと思ってしまうのはなんでだ。

 ⑫コバルトブルー
 前の三曲がちょっと暗めだった分、この曲で青空に開いていくような印象を受けます。よく晴れた日に草むらに寝転んで微睡んでいるような情景が浮かんでくる。最後の消えゆくようなアウトロが、そのまま「眠り」に落ちていくよう。

 ⑬Birthday
 落ち着いた雰囲気で幸福感に溢れており、最後の曲に相応しい。それぞれの曲で繰り広げられた物語の人物が、最後にはみんなここに還ってきて新しい何かに生まれ変わる、それを祝福するようにコーラスも明るめ。《いったい僕は何になるんだろう?》という歌詞も、不安を抱えつつ期待を膨らませているような、始まりを予感させる印象を与えます。



 数年前に初めてこのアルバムを聴いた時は(なんじゃこの退屈なアルバム)と思ったのですが、改めて聴いてみるとなかなか良い。メロディと歌詞の世界観がこれほど合っている曲が、これほど揃ったアルバムというのはなかなか無い。じっくりと聴けば聴くほど味が出るアルバムだなと思います。BPMが全体的に遅めなのでゆったり聴けます。

 小説の一部を切り取ったような、文学的な歌詞が良い。作詞者の内面をそのまま歌詞にするのではなく、物語を紡いで歌詞にするバンド、最近あんまり目立たない気がしますが、Galileo Galileiはそれが非常に上手いなと感じました。

 それと、もう散々書きましたがほんとにベースがかっこいいです。目立ちすぎず埋もれすぎず、ちょうどいい塩梅で曲を支えるベースライン、私の好みすぎます。

 最初に聴いたときに(退屈なアルバムだ)と感じた私が言うことじゃないですけど、これは評価されていいアルバムだと思うのですが、世間的にはどうなんでしょうか。
 それにしても「サークルゲーム」がすごく良い曲です。ほんとに。

 おわり。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

DA

Author:DA
特に音楽が好きです。好きなことやものについてばっかり考えてます。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Twitter
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。